動画で人物を撮影するとき
の視覚的なポイントは
すでにお伝えした通りですが
あなどってはいけないのが
「聴覚情報」です。
特に日本人には「行間を読む」
という感覚があり
その人の言葉の奥にある心情を
推しはかろうとするものです。
そのときに判断材料として使用するのが
視覚や聴覚といったノンバーバル(非言語)
情報だといえます。
今回は、動画で好印象を与えるための
聴覚情報の活用方法をお伝えします。
1.聴覚情報は「声」だけじゃない!
聴覚情報とは耳から入ってくる情報です。
人物を撮影する場合、
主な聴覚情報は「声」です。
それ以外にも、
バッググラウンドミュージックや
その空間や人が発する音も
「情報」として伝わります。
例えば、ドアを閉める音や足音の大きさ
咳払いや息継ぎの音なども
聴覚情報として伝わるので
動画を見ている人が
不快に感じる音を発していないか
撮り終えてからチェックしてみましょう。
2.「良い声」がすべてではない
聴覚情報といえば、
やはり「声」が大切です。
しかし
男性なら低くて落ち着いた声
女性なら高くてかわいらしい声が
いいというわけではありません。
脳は音を快と不快で判別しています。
それは声の高さや低さよりも
声の大きさや抑揚などが
影響しているといえます。
ですから、不快な聴覚情報を与えず
いかに快を感じてもらうかも
大きなポイントです。
3.声にも表情がある
声が伝える情報は、話の内容以外にも
さまざまな情報があります。
たとえば
話すテンポが早い人は
せっかちな印象を与え
テンポが遅い人は
おっとりとした性格だと
判断されます。
また
もともと持つ声の性質に関係なく
トーンの明るさによっても
印象が変わります。
自分の職場や取引先などに
電話をかけたとき
それを受けた人の声のトーンが暗いとき
あなたはどのように感じるでしょうか?
「なんだか活気がないなぁ」
と感じたり
「迷惑だったかな……」
と感じるはずです。
それはつまり、相手の表情(視覚情報)
が見えないときは
声の情報だけで相手の状況を
判断しているということです。
動画では人物の表情が伝わりますが
それと同時に、
声のトーンやテンポから
多くの情報が伝わるということを
意識して話すことが大切です。
たとえば
動画では明るくて元気なイメージを
伝えたい場合は
声のトーンを明るくして、
聞きとりやすいハキハキとした口調で
大きめの声で話すといいでしょう。
その反対に、落ち着いた印象を
与えたいときは
声のトーンやボリュームを落として
ゆっくりとしたテンポで
語りかけるように話しましょう。
このように聴覚情報を
有効活用することで
人物の魅力が伝わる
動画が作成できるので
ぜひ、耳から入る情報を
意識してみてください。